BRAS

生体について

タランドゥスオオツヤクワガタ

– タランドゥスオオツヤクワガタについて –

アフリカ原産、漆を塗ったような黒く輝くボディーと、特有のバイブレーションで長年人気のあるタランドゥスオオツヤクワガタ。

成虫の寿命は、概ね1年半程度と言われています。

以前は飼育が難しいと言われていた種でしたが、最近では飼育方法も確立されつつあります。

こちらのページでは、BRAS流のタランドゥスオオツヤクワガタの産卵法を紹介いたします。

タランドゥスオオツヤクワガタについて

1.種親の準備

種親となるオ♂・♀は、成熟していないといけません。

成熟している個体は、動きが活発で餌を良く食べます。

餌がなくなるとケース内を徘徊し、うるさい位です。

未成熟な個体は、ジッとして動きは鈍く、餌もほとんど食べません。

経験上、羽化後3~4ヶ月位で後食を開始する個体が多いようです。

バイブの有無で成熟を判断したことはありません。

餌を食べ始めたら、約1ヶ月程度、充分栄養を与えます。

1.種親の準備

2.交尾を済ませる

タランドゥスオオツヤクワガタは、食欲旺盛で交尾意欲も強いです。

成熟した♂と♀を一緒の飼育ケースに入れて同居させます。

最初は、お互い興奮させないように飼育ケースの端に離れてそっと入れます。

飼育ケース中央に餌皿とゼリーを入れると良いでしょう。

やがて自然と近づき、♂は♀に被さるようにメイトガードし、交尾をします。

目の前で、交尾が確認できることも多いでしょう。

2.交尾を済ませる

3.産卵セットの準備

産卵には、人工レイシ材やカワラ菌糸ボトルなどを利用する方法が知られています。

今回は、連結ボトルとBRASカワラ菌糸を利用した産卵セットを紹介します。

画像のように、連結ボトルにカワラ菌糸を詰めたものに♀が入るくらいの穴を空けます。

ボトルは、菌糸を詰めてから2~3週間位経ったものを使用しました。

穴の深さは、♀がちょうど入るくらいです。

3.産卵セットの準備

4.飼育ケースにセット

準備したカワラ菌糸ボトルを飼育ケースに入れます。

飼育ケース底部には、乾燥した未発酵マットを薄く入れました。

メスは、産卵モードに入ると、完全に穿孔していまい、外に出て来なくなります。

そのため、床マットやゼリーを入れないこともあります。

4.飼育ケースにセット

5.♀投入

交尾済みの♀を入れます。

事前に空けた穴に直接♀を入れると、そのままボトル内に潜り産卵に至る場合もありました。

穿孔を開始すると削りカスで穴が塞がります。

5.♀投入

6.通気を確保

飼育ケース側面に水滴が着く位の湿気があると産卵に至らないことがあるようです。

通気の確保ができる網目状の蓋が良いようです。

6.通気を確保

7.コバエ対策

通気が良いとコバエも出入りしてしまいます。

コバエ対策をしましょう。

洗濯ネットなどを準備して、飼育ケースごと入れます。

7.コバエ対策

8.メス穿孔から2~3週間後

メスが完全に菌糸ボトル内部に穿孔してから、おおよそ2~3週間でメスのみを取り出します。産卵させた菌糸ボトルは飼育ケースから取り出し、蓋をして保管します。

保管期間は3週間位を目安にしています。

メスのみを取り出すのが難しいと思われる時は、メスが完全に穿孔してから1ヶ月後位を目安に、生まれた幼虫と共に取り出しても良いと思います。

8.メス穿孔から2~3週間後

9.割り出し

卵が全部孵化し、幼虫が少し太った頃を見計らって割り出しをします。

孵化した幼虫は、カワラ菌糸を食べて順調に育っていることと思います。

割り出しのタイミングによっては、孵化直後や2令だったりすることもあります。

      
9.割り出し

10.幼虫飼育スタート

カワラタケ菌糸を使用して、タランドゥスオオツヤクワガタ幼虫飼育のスタートです。

側面に穴を空けて幼虫を投入すると、自力で潜る様子が観察できます。

画像ではカワラプリンカップに入れていますが、直接カワラタケ菌糸ボトルに入れてもいいと思います。

10.幼虫飼育スタート